歯を抜かない方法 MTMとクラウンレングスニング
投稿日:2023年11月18日
カテゴリ:未分類
みなさまこんにちは! 歯科助手の中井です。
前回は縁下のむし歯などについてのお話でした。
今回は、歯肉より下《縁下》までむし歯が進んでしまった場合などに、どんな治療法があるのかご紹介します。
通常、むし歯の感染されている個所を除去し縁下に達していたり、歯が割れてしまい部分的に縁下まで達してしまった場合など抜歯対象になる確率が高くなります。これは歯肉が被さっていたり、埋もれている状態で詰め物や被せ物の治療をしても、歯肉が腫れたり被せ物が安定せず外れやすいなどがあります。
被せ物を装着後にトラブル無く長期維持する為には、残っている歯が歯肉より上に2ミリ厚みが1ミリ以上必要とされています。
これによって噛む力が分散され、歯根の破折や被せ物の脱離、さらには細菌の侵入を防止することができます。
では、治療法についてです。
MTM [エクストルージョン法]
エクストルージョン???
聞き慣れない言葉だと思いますが、部分矯正の種類のひとつです。
簡単に言うと、歯肉で埋まっている歯を両端の歯を支えにして被せ物ができる位置まで引っ張り上げる処置になります。
矯正になるので個人差はありますが半年前後の治療期間を要します。
費用は保険適応外になります、これとは別に保険治療費用もかかります。
実際の症例です。
歯の根っこの部分が歯肉に埋もれています。
線のようにワイヤーをかけて引っ張り上げていきます。
丸印のところに施術しました、仮の歯が入っています。
3ヶ月後引っ張り上げられたのを確認しました。
この後土台を建ててかぶせ物の準備をしていきます。
クラウンレングスニング [歯冠長延長術]
こちらも聞き慣れない言葉だと思いますが、この治療法は外科的な処置になります。
歯肉に埋もれている部分の余分な歯肉や歯槽骨を取り除いて、歯肉の位置を必要な位置までさげて、歯が歯肉の上まで出ている状態までにします。
実際の症例です。
歯肉の際までむし歯が進んでいます。
外科的に歯肉を切除していきます。
術後、歯冠が延長され歯肉がきれいになったのを確認したのちむし歯治療を進めていきます。
このふたつの治療法は保険適応外になります。
症例によっては適応できない場合もございますので精査が必要になります。
いかかでしたでしょうか?
今まで残せる可能性が少なかった歯も極力抜かずに治療を!と取り組んでおります。
もっと詳しく知りたい、説明をうけたいた方はお気軽にご相談ください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
下総中山アール歯科 歯科助手 中井
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