MTMの応用と圧下について
投稿日:2023年11月28日
カテゴリ:未分類
みなさんこんにちは!
下総中山アール歯科 歯科衛生士の若林です!
前回のブログでは、MTMとクラウンレングスのお話をさせていただきました。
今回のブログでは、「MTMの応用編」と「圧下」についてお話していきます!
まずは「MTMの応用編」についてです。
欠損歯は基本的にインプラント、ブリッジ、入れ歯のいずれかで補いますが、第二大臼歯(7番目の歯)の欠損で親知らずがある場合、部分的な矯正で親知らずを引っ張ってくるという方法が適応になることがあります。
前回のブログでお話があったMTMと適応、禁忌は同様です。
一般的な矯正治療で使用されるブラケットと呼ばれる器具を歯の表面に付与して、そこにワイヤーを通して引っ張ります。
通院間隔は基本的に3〜4週間ですが、状況により間隔は短くなることがあり、治療終了までの期間にも個人差があります。
Before
After
炎症がある歯に矯正力を加えると,急速に歯周病が進行してしまうことがあります。ただし,適切な清掃ができていれば矯正力が歯肉炎や歯周炎を増悪させることはないとされています。治療前の歯周治療や日常の口腔清掃状態が重要になります。
メリット
・天然歯で補うことができる
・外科的侵襲を伴わない
・インプラント治療に比べると安価
デメリット
・骨量に左右される
・骨と親知らずが癒着していると、動かないことがある
・治療終了までの期間が曖昧
・治療中に違和感がある
・後戻りすることがある
他の選択肢であるインプラント、ブリッジ、入れ歯についても後日ブログでお話させていただきます。それぞれのメリット、デメリットを把握した上で、ご自身に合った選択をしていただきたいです。是非、当院スタッフへご相談ください。
次に「圧下」についてのお話です。
噛み合う歯(対合歯)を失った場合、歯は伸びてきます。それを「挺出」といいます。
挺出の対義語は「圧下」です。
挺出が起きた歯には、圧下という矯正の方法で正しい位置に戻します。
圧下は自然には起こらない歯体移動であるため、比較的難しい矯正方法です。
圧下はアンカースクリューというチタン製の小さなネジを顎骨に埋め込み、歯を根っこの方向に沈める方法です。
アンカースクリューの素材であるチタンは生体親和性に優れ、骨折の治療などにも使われる金属です。
アンカースクリューは顎骨に埋め込まれ動かないので、圧下という難しい歯体移動が可能になります。
アンカースクリューの清掃ができていないと炎症を起こす可能性があります。歯科衛生士からブラッシング指導を受けましょう。
次回のブログは、歯周病についてのお話です。
お楽しみに!!
最後までお読みいただきありがとうございました。
下総中山アール歯科 歯科衛生士 若林
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