歯の神経って大切なの？

皆さまこんにちは、歯科助手の中井です。

関東も梅雨入りし不安定な天気が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか？

今回は歯の中にある神経『歯髄』についてのお話です。

『歯髄』とは歯の中にある

神経と血管の事です。

「根の治療」や「根っこの治療」といえば馴染みがあるかもしれません。

実際は歯の中にある神経の治療です。

まずは『歯髄』の役割を紹介します。

1.歯の中心部にある『歯髄』は毛細血管が通っていて歯に栄養を送る働きをしています。

2.神経が通っている事によって、色々な異変を感じることが出来ます。

　例えば、冷たい物や熱い物で痛みが出るなど自覚症状で知ることができます。

そしてむし歯が進行してしまい『歯髄』を取らなければならなかった場合に起こりうる悪影響についてです。

1.まずは歯に栄養が行き渡らなくなり、例えて言うなら枯葉や枯れ枝の様にもろくなってしまい折れたり割れたりというリスクが上がり、歯の寿命が短くなりやすくなります。

2.また歯が変色する原因にもなります。グレーっぽい色や茶色っぽい色などです。

3.神経が無くなった事によって歯の異変を感じにくくなり、最悪の場合歯を抜かなくてはいけないくらい進行している場合があります。

4.神経の治療「根管治療｣になるとその歯にかかる通院回数、それにともなう費用もかかります。

すぐに歯髄を取るのではなく、なるべく残す努力する事で歯を長持ちさせ自分の歯でしっかり生活できるような事につながります。

さて！当医院での歯髄を取らない治療法のひとつを紹介したいと思います。

【ドックベストセメント】通称【D B C】と言います。

ドックベストセメントとはアメリカで開発された、殺菌作用のある銅イオンと鉄イオンが配合され複数のミネラル成分を含む特殊な歯科用薬剤です。

C3といった歯髄近くまで進行している虫歯は、一般的には神経を取る治療に進んでいきます。

しかし歯髄が残せる可能性がある場合、ドックベストセメントを使用する事で歯髄を抜く事なく治療できるケースが少なくありません。

治療する箇所が、歯髄が露出していなくて少しむし歯が残っている所にドックベストセメントを塗ると、金属イオンの殺菌作用により虫歯菌がそれ以上増えにくい歯の環境を作ります。この殺菌作用は永続的に持続します。

また、ミネラルの作用で歯の石灰化の効果もあります。

その後は最終的な被せ物や詰め物の治療に移っていきます。

実際の症例をご紹介させていただきます。

穴が開いたむし歯です。

むし歯の検知液でむし歯の箇所を調べていきます。

ギリギリまでむし歯を取りきってドックベストセメントを塗布します。

型取りをした後かぶせ物を付けて終わりになります。

【メリット】

余分な歯を削らない

神経を残す確率が上がる

歯の寿命が長持ちする確率が上がる

治療時間、通院回数が減る

殺菌力が長く、再発しにくい

【デメリット】

全ての虫歯に効くわけではありません

保険が使えないので、完全自費診療になります

いかがでしたでしょうか、『歯髄』の大切さを少しでも皆さまにお伝えできればと思います。

また、『ドックベストセメント』につきましても詳しくお聞きになりたい方はお気軽にご相談くださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました♪

下総中山アール歯科　歯科助手　中井